コレクション: URUSHI 漆革

【時代を描く漆黒と鈍色の陰影】

革に漆を塗る手法は古く、奈良・飛鳥時代にまでさかのぼります。革製の箱や鎧などの強度を保つため、またカビ防止などの保護として使われていたようです。その艶やかな美しさから様々な文様を施した装飾品として今なお残る革の技術の一つです。

MOQUIP漆革を作るにあたって、"漆"からまず思いついた【漆黒】という言葉。黒を表現する情緒ある響きにその黒さをどう表現しようかと思い、まず漆黒と対照的なマットな墨黒の【鈍色】で革を染め、次に抽象的な文様のエンボス加工で陰影を出し、最後に凸部分に漆を塗り黒の光と影を表現しました。

出来上がった漆の表面は鏡面の様な輝きがあるため、陰影を融合させるためにあえて革を揉み、漆の表面に細かいヒビを入れて仕上げました。革本来の柔らさと動きのある光の抑揚を兼ね備えたMOQUIP漆革が完成しました。

革を揉んで仕上げても、革と漆の定着はしっかりとしているのですが、お使いいただくうちに漆が剥がれる可能性はございます。革自体も次第に柔らかくなり、漆が多少剥がれても気にならないような抽象的な文様ですので、その経年変化もあわせてお楽しみくださいませ。